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鹿目 由紀 作/演出 

 
 心からの願いを、努力してかなえることの大切さを・・・
 ユウスケは『ガマン』が大嫌い。ゲームで遊ぶのが大好きで、宿題はやりたくないし、妹のおやつは横取りだ。そんなユウスケが『三つのねがい』の絵本を読み始めると、突然絵本の中に吸い込まれてしまう。  
   『三つのねがい』のお話の中に放り込まれたユウスケは、なぜか首にパズルをぶら下げていた。
同じくパズルをぶら下げた孝行息子「由作」と一緒に、願いをかなえる旅に出る。
ユウスケは他人の願いを先に叶えてもらおうとする由作をさえぎり、「由作のお母さんの目を治したい」と仙人に頼んでしまう。そのとたんに激しい雷鳴と稲光が起こり、由作はどこかに吹き飛ばされていった。  

絵本を最後まで読み、願いは全部叶うことになっていたと知ったユウスケは、自分の早合点と身勝手な行動を心から後悔する。 「これはゲームじゃない。リセットボタンを押しても元通りにはならないけれど、もういちどやり直したい」ユウスケは由作を探しに必死に走り出す。どこからか落ちてくるパズルのかけらをはめる度にユウスケの心が温かくたくましく変わっていって---。  


***** 民 話 の 魅 力 *****
大人も子どもも民話が大好きです。民話がこんなにも幅広い支持を受けているのは、素朴な笑いや涙の中に、きちんと伝えたいメッセージを持ち、それをわかりやすく表現しているからでしょう。そんな民話の世界に現代の小学生が紛れ込んだらどうなるでしょうか。物が満ち溢れ、情報の飛び交う現代とのギャップに戸惑いながらも、民話の持つ人としてのやさしさや思いやりの心の大切さにたどり着いてくれるのではないでしょうか    
「ねがいごとパズル」上演校
 アンケートより
 
 1年生から6年生まで  A校
一緒に盛り上がったり笑ったりしたと思ったら、別れのシーンでは静まり返った。あの子どもたちの姿がすべてを物語っていると思います。乗せるところと見せるところのメリハリの聞いた内容と演技がすばらしかったです。

「ここ数年で一番よかった」「子どもたちをひきつけることのできる演技だった」「発声・発音がよくてとても聞きやすかった」など、職員の間でもとても好評でした。終了後、片付けをしている子どもたちにも気さくに話しかけていただき、とてもありがたかったです。
そんな思いから創り上げたのが、この『ねがいごとパズル』です。徳島地方に伝わる民話『三つのねがい』をモチーフに選びました。この作品を創るに当たって特に工夫したのは、1年生から6年生まで全学年がテーマを理解し、楽しめる作品にしたいということでした。冒険物の楽しいストーリーに影絵や人形が登場して、更にわかりやすくなりました。子どもたちと等身大の主人公は、登場人物の喜びや悲しみを通して、思いやりやたくましさを身につけていきます。
嬉しいことに、これまでに上演した小学校からは「わかりやすい。全学年それぞれに発達段階に応じた楽しみ方ができる。」と高い評価をいただくことができました。 
 b校
演技が上手。蛇の役が面白い。回り舞台など一人何役もこなしてすごい。
舞台と客席が近く、一体感があり、よかった。
後半に客席との盛り上がりがあり、飽きることがなかった。
筋がわかりやすかった。

生の舞台の魅力 

 C校
テンポのよい展開と、様々な工夫(影絵を取り入れたり、回り舞台や客席全体をステージにするようにしたり、子どもたちを「地蔵」に見立てて劇に参加させたり)によってとても楽しく、あっという間に80分が過ぎました。
テーマも小学生によく伝わっていました。
今回大変好評だったので、次回作ができたらまたお願いします。
会場から帰るときの送り出しもしていただき、子どもたちの「心に残る」一日だったと感謝しています。
冒険舎さんの劇に対する情熱や、子どもたちの心に訴えるメッセージがすばらしいと感心しました。 
私たちは演じる事で、ずっと子どもたちと繋がっています。演じる私たちと観る子どもたちとが、時間や空間を共有し、様々な思いを交錯できるのが生の舞台の魅力です。子どもたちの歓声や拍手が日々の公演や新しい作品づくりの原動力になってきました。子どもたちの心のどこかに、芝居の記憶の断片が暖かく残り続け、生きる勇気に繋がっていってくれることを切に願っています。
 
   D校
低学年から高学年まで、興味を持って観ることができ、それぞれの年齢に応じて考えたり、声を出したりできるのでよい。
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